第二十二章

12/13
前へ
/335ページ
次へ
「な…なんで、そんな事を…」 どうしてですか…っ? 「…コレからの新撰組の為なんですよ。」 蒼空の問いに山南は静かに そう答えた。 「コレから…ですか?」 「えぇ。 …局中法度ができてから 皆さん前以上にきちんとやっています。…ですが、皆が、皆 きちんとやることで “局中法度で罰を受けた人を見たことがない”のですよ。 そうなると“局中法度の怖さ、厳しさ”が段々薄れてきて “少々守らなくても怖くない”と、ゆう考えをもつ者が増えてきたんです。 ですから…副長格の私が 規律を破り“副長でも罰が与えられるなら俺達も与えられる”…そう実感してもらう為… 私は今回、脱走という形で 規律を破り隊士達に見せしめるのですよ。」 …確かに皆、局中法度が できた当初と比べたら気持ちが緩くなっている…。 それに、新見さんが局中法度とゆう形で切腹をしなかったからまだ誰も“規律を破り切腹をした”とゆう姿を見ていない。 …だからと言って…っ ・
/335ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2185人が本棚に入れています
本棚に追加