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「銃声? まさか」
そう独りごちると、体を震わせた。雪はすでに止んではいるが、身を切るような寒さが彼を襲う。
馬鹿なことをしているなと思った中山は再びカードを使い、ビルの中に戻ると、そこに江坂の姿を見つけた。
「いまの音、何ですかね?」
「さあ、今時バックファイアも無いと思いますけど。それで、どうしました?」
「いや、社長が戻ってきていないかと思って。ちょっと聞きたい事ができたんです」
「携帯はどうなんですか?」
「それが出ないんですよ。だから、戻ってきていないかと思って」
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