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「おお、グッドタイミングだ。どこにあった?」
「被害者から少し離れた場所です。周囲が薄暗くなっていたために発見が遅れました」
「なら、案内してくれ」
眼鏡の男が警官に依頼する。
「かしこまりました」
そして二人の男は、警官の案内で凶器が発見された場所まで移動する。そこは、泉田ビル寄りの、ちょうど街灯やビルからこぼれる灯りが届かない、周囲より一段暗くなった場所だった。
「デリンジャーか。となると、かなり至近距離から撃たれたことになるな」
雪の上に転がるようにして落ちている黒い物体を見下ろしながら、夏木警部は呟く。
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