壱之章

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夜見世が始まり街に活気が出てきた・・・格子の隙間から手を伸ばし私は言う 『旦那さん私を抱いて』 声をかけた旦那は鼻を伸ばし目は獣の様に私を舐め回すように観てる・・・ 『お願いでありんす、私旦那さんに抱かれないと夜が越せません』 時間にしたらそんなに経って無いのだが長い間見つめ合った気がする、 旦那は決めたのであろう。見世の番頭に話しかけてる。 「此花(このは)さんいつもの言葉で男を落とすんでありんすね」 先ほど旦那を捕まえた人に婦は言った 『わっちは・・・早く此処を出たいだけでありんすよお恋姐さん』 此花は煙管を吹かしながら格子の外でほかの遊女見学してる男に愛想振り撒きながら姐女郎に言い放った 「此花さん、お願いします」番頭に呼ばれいつもの部屋に行く
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