第二章

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今より数年前に遡る、此花が新造のころ名代で着いた客、そいつが悪かったのか、名代に行ったのが悪かったのかそれは此花自身にも分からなかったのだ。                                                                             「失礼します」部屋へ入ると客は静かに酒を飲んでいた 『なんだ。新造かい』客はがっかりしながら肩に居る生き物を見た (蛇を連れてる変な人)この時そう感じた 「旦那は蛇が好きなんですね」ふと問うてみた旦那は嬉しそうに『あぁ・・・この滑やかしい胴体、この舌使い。本当にイイもんだよ』 「それは女郎にも言えることではありませんか?」 『そうなのだがね蛇はこちらがよいよい言う前に分かってるように行動してくれるんだよ』 (なら何故此処に来るのだろうか?) 此花はまだ遊郭という場所が性欲の吐きどころとしか思ってなかったのだ
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