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――キーンコーンカーンコーン。
退屈な六時限目の終わりを告げるチャイム音が鳴り響き、教室中の生徒が立ち上がる。
「気をつけ、礼。」
教師のかけ声と共に、一人の生徒が教室から抜け出す。このあとはホームルームだけだし、一人の生徒がいないくらい疲れた教師はきずかないだろう。
その生徒は男子生徒のようだが、幼げで中性的な顔立ち、おまけに華奢な体格のせいで幾分幼く見える。
その少年の名前は碧朔夜。こんななりでももう十六歳なわけで高校一年生なのだが、身長はまだ百六十センチにも達してない。
そんな朔夜はゆったりとした足取りで、美術室へと向かっている。朔夜は美術部員で、意外と部活の時間を楽しみにしている。
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