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「ちょっと、何処行くつもり?」
朔夜の背後から可憐な少女の声がした。
朔夜が振り返るとそこには超がつく程の美少女がいた。
長い髪を高くサイドテールで冬服の制服に、かなり膝上のミニスカート。
あれスカートってこんなに短かったっけ?というくらい。
「詩姫。」
詩の姫と書いて、しき。崎雪詩姫はむっとしたように、朔夜を睨みつける。
「美術部に行こうかなと思ってさ。」
「まだホームルームがあるじゃない。」
「面倒臭い。」
朔夜がだるそうに言うと、詩姫はむっとしたように口を開いた。が、その前に朔夜がふと提案した。
「一緒に行く?」
「……!?」
詩姫は開けた口をパクパクさせて朔夜を見た。そして「しかたないわねっ」と呟いた。
「ちょっと待ってて、鞄取ってくるから……。先行ってたら怒るからね!」
「はいはい。」
「はい、は一回でいいの!」
詩姫は怒ったように、しかし小さく鼻歌を歌いながら去っていった。
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