師匠とぼく

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ぼくはおししょうさまと血が繋がってない、ぼくのパパもママも生活に困ってぼくを売った。バイヤーからバイヤーへ渡り歩く、淋しくてつらい日々を送っていたぼくをおししょうさまは救ってくださった。だからぼくはおししょうさまがすき。 おししょうさまはおししょうさまにしかできないきれいな技をもってる。魔法みたいにきれい。おししょうさまは清くいられる強い心を持って[=純粋で]いれば誰でも使えますよという。ぼくはそれを使いたかったので、修業をしている。お掃除をしたいお洗濯をしたりお勉強をしたりEtc 今朝、ためしにと思って見よう見真似でやってみたら少しだけだけどできた!うれしくておししょうさまに報告しようと思ったら、おししょうさまがいなかった。 ちょっと悲しかったけど、おししょうさまは何処かに出かけているのだろうからおとなしく待っていることにした。 遅いな。もうお夕飯の時間なのにな。ぐうう、お腹の虫の抗議は気にしないようにしておししょうさまの帰りを待っていたら、ドアをノックする音が…。帰ってきた! おかえりおししょうさ、ま…!? 血まみれ。どうしよう、どうし、どう。落ち着いて、落ち着いて。電話。電話しなきゃ。病院に。電話。 ぼく。 !おししょうさましゃべって平きなの?痛くないの。おししょうさま? 落ち着いてきいて。 は、はい!
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