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ぴぴぴぴぴ、と音が部屋にこだまする。
毎日決まった時間に鳴り俺を起こしてくれる。有り難い道具、目覚まし時計だ。止めなければ何時までも五月蝿く鳴り響く。煩わしいと何度も思ったが、慣れとは恐ろしい。いつものように止めようと手が勝手に動く。
がしゃん、大きな破壊音がする。
自分の手に鈍い痛みを感じて目を開けると、さきほどまで音をたてていた目覚まし時計が粉々になっていた。
またやってしまった。
これで今月に入って三回だ。目覚まし時計を破壊してしまったのは。
自分はえらく力が強いのだ。
気をつけてなければ、ほんのちょっとしたことで物を破壊してしまう。
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