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カーテンの隙間から入る太陽の光に当てられて目を覚ます。部屋に入ってきた光はふよふよと浮かぶ小さな小さな埃にぶつかりきらきらと光る。うん、と寝返りを打つと隣で丸くなって寝ていた犬のタローはのっそりと気だるそうにこちらを伺った。…ごめんよタロー。起こしてしまったかい?ぼくの問いに答えるかのようにタローは小さくウォンと吠えた。 タローは今年で8歳になる。6年前に妹に押し付けられたのだ。はじめ、戸惑いこそしたけれど今ではぼくの大切な家族だ。ぼくはタローの頭をひとなでし、ベットからでた。
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