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私は、待っているのです。
白銀のカーテンが私を覆う中で。
手を伸ばせば、金色の粉が私の手の中に舞い落ちる。それが積もるのを見ながら、私は突然悲しくなるのです。
涙が出るのを必死に耐えます。
どうしてでしょう。
小さなログハウスも、話し相手の雪だるまも好きなのに。
キラキラと光る結晶は、私の心を映します。
いつから?
いつから?
この世界が全てだった私が、こんなに悲しむようになったのは。
まあるい天井から降り注ぐ光が答え。
私は待っているのです。
この天井が割れて、貴方が降り立つのを。
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