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駅のホーム…
つばめの巣には雛鳥と親鳥が一緒にいる。
(つばめっていつか巣立っちゃうんだよね…
娘を嫁に出すような感じかな?)
彼の待つ駅に行く電車を待ちながらそんな事を思う。
(どんな気分なんだろうな~
ずっと一緒にいた子が急にいなくなるのって)
巣に目をやると餌付けをしてる所だった。
(ご飯食べさせてあげてたのにぃ~!?食い逃げぇ!
とか?それか、
やっと餌を独り占めできる♪
とかかな?)
そんな感じで妄想を繰り広げてると電車がきた。
その妄想は電車の中でもしばらく続いた。
――――――――
―――――
「もうこんな時間だな…送ってくよ」
時計は午後9時近くを指していた
今日は昼間から一日一緒にいたけど夜ご飯らしい夜ご飯をまだ食べていないのに私は気づいた。
「お腹って空いてる?」
「え?あーまぁ、な」
「じゃあアタシが作るよ!!」
「え?いや、悪いよ。それにもう遅いし…」
「大丈夫!アタシ駅から家近いし」
ホントは最寄り駅から走っても40分くらいかかる所に家はある。
だけど、少しでも彼と一緒にいたいからデートの日はいつも真夜中帰り。
「…じゃあ、お願いするゎ」
優しぃ笑顔を浮かべてくれる彼、コレを見れるから真夜中の一人の怖さだって我慢できるんだ。
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