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「そんな優しさ、いらないょ…」
あれからずっと泣きっぱなし。
彼が私より先に店を出てしまった時から一度も止まらない。
たったの一度も。
駅に向かう時も電車の中でも
たった今も行き交う人に見られ続けているけどそんな事に気は回らない。
(なんで止まらないの…?)
三年間がだった一瞬で終わってしまったから?
あんなに良い彼氏もったいなかったから?
彼と私の思いがいつからか通じなくなってしまっていたから?
幾つも想いがふつふつと浮かびかけていた時、ふと目に止まったのはこの前見たつばめの巣。
雛がもぅ親鳥と同じ位の大きさに育っていた。
前に見た時の事が何十年も昔の事のように思える。
(随分と育ったな…)
涙を止めるにはあまりにも不適切な出来事だったけどなぜか涙が止まってきていた。
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