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薫の的確な指示によりすぐに風呂場の設計図が完成する。
彼女はその設計図をじっと見つめながら何か考えている様子。
土方はその姿を横目で盗み見していると、彼女が突然話しかけてきた。
「土方さまは身長どのくらいありますか?」
彼女はそう言うと、土方を上から下まで指で測るような仕草を始める。
人に聞いておいてそれかよ…
なんだかんだで彼女の言動に振り回されてしまう。
「五尺五寸という所ですね…
う~ん…
土方さまにはこの天井少し低いとおもいますが、いかがいたしましょう?」
あっさりと土方の身長を当てると、薫は風呂場の設計図を土方に見せた。
傍に寄る薫の首元から、女独特の甘いが漂ってきて、思わずその首筋に吸い込まれそうになる。
土方はぐっとその衝動を堪え、設計図に目を落とした。
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