我が儘娘は修行中!

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「さて、お風呂はこれで良いとして… 薫、少し町で買い物をしたいのですが、よろしいでしょうか?」 疑いをかけられているのに、屯所から出たいという彼女に、土方は怒りを通り越し呆れてしまう。 「駄目だ。 まだ仕事が残っているだろう! 遊びに行きたきゃ一通り仕事を覚えてからだ。」 厳しく言い放った土方に薫はきょとんとし、そして笑いだす。 そう、あの涼やかな笑顔で。 「うふふ… 流石に来て二日目で遊びに行こうとは思ってません。 ただ… ここにくることが急に決まったものですから、数枚の冬服しか手持ちがないのです。 もう四月も終わりですし、夏の着物をこしらえたくって。」 着物の袖で口元を抑える彼女の仕草に、土方は思わず顔を赤らめた。
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