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「ただいまー」
……。
返事がない、ただの空き家のようだ。
ただいま学校が終わって帰ってきた訳だが、家に妹の姿は無い。
中学生と高校生だからと言うこともあるが、そもそも帰宅部と部活やってる奴で家に帰る時間が会う訳がないのだ。
勿論俺が帰宅部。部活の青春なんざ中学で捨てたヨ。
「ん……?」
ブイー、ブイーと、ポケットの中の携帯が震える。昔なつかし二つ折り携帯だ。ちなみに妹はスマホ。
メールが届いたらしい。内容は……。
『明日の教科わかんないから教えてゴリ!』
……オーケー、最後の二文字で教える気失せたわ。
さっさっと携帯を仕舞い二階の部屋へ。荷物置いてトイレ行きたい。
ガチャっとドアを開けたらそこには――、
「……あ、お邪魔してます……」
「あ、あんた帰ってきてたの」
「……、」
ポテチを摘まみながらホモゲーに勤しむ二人の腐女子の姿があった。
一人は相変わらずふわっふわな髪の毛をくるくる巻いてるの我が妹。
もう一人は妹の後輩だかなんだかの黒髪ショートで眼鏡の大人しそうな娘。普通に可愛い。だが中学生は対象外。ピクリとも来ないね。
いやいやそうじゃない。
「おい、馬鹿……! ポテチ食いながらパソコンやんなって! ……おいもうキーボードベタベタだなおい!」
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