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‐駅‐
《――…番線に電車が参ります。お待ちの片は…》
駅は大勢の人で賑わっていた。
俺は婆ちゃんが出てくると思われる改札の前で待っていた。
次々と人が出てくる中、婆ちゃんの姿は無かった。
哉「一本後の電車なのか?」
そう思って婆ちゃんを待った。
すると前を通り過ぎた人が何かを落とした。
その人は何も気付かずにそのまま歩いて行ってしまった。
落としたものをよく見るとそれは紛れもなく定期だった。
哉「定期無くしたらやばいよな…」
その定期を拾い上げ、落とした人の方へ走った。
哉「…あ、あの…すいません、これ落としましたよ?」
「――…え?」
その人は振り返り、俺の顔を見て驚いた表情をした。
「――…Σと、寅治先輩!?」
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