第三話

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――――――――― ―――――― ――― ‐駅‐ 《――…番線に電車が参ります。お待ちの片は…》 駅は大勢の人で賑わっていた。 俺は婆ちゃんが出てくると思われる改札の前で待っていた。 次々と人が出てくる中、婆ちゃんの姿は無かった。 哉「一本後の電車なのか?」 そう思って婆ちゃんを待った。 すると前を通り過ぎた人が何かを落とした。 その人は何も気付かずにそのまま歩いて行ってしまった。 落としたものをよく見るとそれは紛れもなく定期だった。 哉「定期無くしたらやばいよな…」 その定期を拾い上げ、落とした人の方へ走った。 哉「…あ、あの…すいません、これ落としましたよ?」 「――…え?」 その人は振り返り、俺の顔を見て驚いた表情をした。 「――…Σと、寅治先輩!?」 .
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