第三話

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なぜかその人は俺の名前を知っていた。 しかも「先輩」と言った。 俺と同じ学校なのか? 俺は全く分からなかった。 哉「あんた誰?」 俺が聞くと驚いた顔をして「覚えてないんですか!?」と言っていた。 俺は横に首を振った。 するとその人は一つため息をつき、重たそうに口を開いた。 「この前からマネージャーになった早瀬ですよ…」 俺はその言葉を聞き、彼女の顔をジーッと見た。 そういえばそうかも… 哉「…いや、悪い。顔覚えるの苦手で…」 蘭「いえいえ、あの定期ありがとうございました。助かりました。」 哉「どういたしまして。今度から落とすなよ?」 蘭「はい!」 哉「じゃあな」 俺はそう言って改札に戻ろうと歩きだした。 蘭「寅治先輩!」 後ろから早瀬に名前を呼ばれた。 振り向くと早瀬は俺のところまで走ってきた。 哉「どうした?」 蘭「…先輩、連絡先教えてください!今度お礼しますから!」 早瀬はそういって携帯を出した。
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