禁じられた木の実

鈴も びっくりしました。いつも 人は はじめに自分に声をかけてくるものでしたから 陰に先に声をかけるなんて なかったのです。

鈴がポカンと していると白い髪の人は鈴の方を ふりむき また ニコッと笑って 「君は何をしているところなの？」と聞いてきました。
鈴は いつもの愛らしい とびっきりの笑顔で「自分の両親の為に小魚を捕っているところなんです。」と答えました。
答えながら 鈴は自分より美しい人に はじめて出会ったなと胸を ときめかせました。