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そして少女はあらわれた
俺の名前は杉崎悠斗。
(すぎさきゆうと)
この春、合格ギリギリの点数で私立明境高校に入学した。
入学式の日から2ヶ月が経つが未だに友達はできていない。少しくらい格好良ければ女子からの人気があったかもしれない。
でも、生憎俺は身長175で黒髪な一般的男子だ。
―恨むぜ、遺伝!
クラスの連中とは少し話をするくらいで、友達とまではいかないというのが現状。
特に楽しくもない高校生活だが、大学に行くためには仕方ないと思い、いつものように登校するのだった。
「ん?」
コツコツコツと後ろから足音が聞こえる。
最初は登校しているただの生徒だと思い、あまり気にしなかったが、足音は明らかに俺に近付いていることに気づき、俺は振り返った。
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