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夜風に当たりたくて、庭の大きな林檎の木の下まで出てきた。
もうこの木を見るのも最後か、と木の表面を撫でる。
ざっ
「ライナス!」
「フリード!お前肩大丈夫なのか?」
「そんな事より、おばさんに聞いたぞ!お前この村出るのか!?」
いつの間にか村のいろんな所に噂が広まっているらしい。
「あぁ…明日にでも、と思ってる」
「お前…っいくらなんでもはえーって」
ライナスは左肩の負傷の為か、右肩から左腕を吊り上げて負担を少なくしていた。
「…悪かったな、肩…」
「は?これくらいなんともねーよ。みんな大袈裟だよなー。これじゃ骨折したみたいじゃん」
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