第Ⅰ章:小さな勇気

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ふと、目が覚めるとそこは見飽きた天井と柔らかい布団の中だった。 俺はライナス。 この生まれ育った小さな村で平凡に暮らしている。 いつも暇していて、親は仕事を手伝えといつも怒る。 しかし仕事と言ったって畑仕事と家畜の世話の毎日の繰り返しで、正直飽き飽きしていた。 今日も軽く着替えて棚に置いてある小さな木刀を手に取る。 幼なじみに付き合わされて始めた剣の道。 今ではこの退屈な村での唯一の楽しみである。 「ライナスー!!いないのかー?」 どたどたと階段を上がる音と元気な男の子の声。  
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