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結城は身長160センチ程。対する魅子は、120センチ程しか無い。だから余計に頭を撫でられると悔しくなってくる。と同時恥ずかしくもあり、思わず赤面した。
勿論、バストなど比べる事もおこがましい。いつもながら結城の90センチ近い胸は、魅子の対抗意識にガソリンをかけて放火していた。
(儂だって……儂だってこんな体じゃ無ければこの位……! ああ早く戻りたい! ぼん、きゅ、ぼんに戻りたい!)
残念ながら今の魅子の体は上履きが体育館の床を激しく擦るが如く、きゅ、きゅ、きゅ、なので叶わぬ夢。
溜め息をつきながら席に戻る魅子の背中は、猫も感心する程に曲がっていた。いや項垂(うなだ)れていた。
この生活が、
今の彼女、その“いつも通り”。
6月、初夏。
どこにでもある公立小学校の
どこにでもある教室の片隅で
どこにでもいる小学3年生として
彼女は今日も、
(早く授業終わらせてくれんかのう……。今日は揚げパンじゃとわかっておろうに……)
給食だけを楽しみに、過ごしていた。
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