プロローグ

2/3
261人が本棚に入れています
本棚に追加
/61ページ
 世の中には二種類の生き物がいる。  リア充とそうでないやつ・・・  俺?もちろん後者ですよ。  そして今俺の前にはそのリア充がいる。 「春だね~」 「そーデスね。」  お昼のサングラスのオッサンに答える台詞に若干の殺意を込めて俺はリア充---俺の親友四十九 焔(シジュウク ホムラ)に言った。 「どうした?せっかくのすき焼きなのにさっきから元気無いぞ。」  俺達は今、すき焼きを食べている。 「ほ~ら、お肉食べなよ。美味しいよー」  俺は美少女---雨月 香(アマツキ カオル)に進めれて仕方なく野菜を取った。  うん。やっぱり野菜が一番旨い。 「野菜ばっかり食べてると強くならないぞ。」  そう言って香は俺の皿に肉を入れた。 「はーーー」 「そんな大きなため息ついてどうした?具合でも悪いのか?」  俺は焔の顔を見てもう一度ため息をついて 「何が悲しくて野郎三人で花見しなくちゃいけないんだよ。」 そう言って焔の後ろの満開の桜を眺めた。  その桜の陰から焔目当ての女子が見た。  視線をずらして香のほうを見たが、香の後ろにも香目当ての男が見え、俺はまた大きくため息をした。  俺---中島 司(ナカジマ ツカサ)(何処にでも普通にいる高校生)は、超イケメンリア充(爆発しろ)-焔と、超美少女(だが男だ!)-香と、すき焼きを食いながら花見をしている。  学校の校庭で・・・ 「なんでわざわざこんな所ででやんだよ。」  俺は今回の花見提案者の焔に聞いた。  
/61ページ

最初のコメントを投稿しよう!