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「や……、これ以上は……無、理……」
彼は、崩れ落ちそうになったわたしの身体を、自分へと引き寄せた。
そう言ったわたしを黙らせるためなのか、長い指を二本口に挿し入れる。
その指ですら舌を弄んで刺激を与えるから、声を我慢したと同時に、思わずその指に歯を立てた。
「ちょ、美亜……。本気で噛まないでよ」
彼はわたしの耳元で、笑いを含ませた声で囁く。
「だって……、も……本当に、無理……」
途切れていきそうな意識の中でそう言った時も、彼は動きを止めてくれなくて、かろうじて留(とど)まっている意識は、ゆらゆらと揺れて朦朧としていく。
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