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「いいの?
ちいが待ってるんじゃ
ないの、大ちゃん。」
僕がそう言うと大ちゃん
はじっと空を見つめた。
「知念は待ってないよ」
「え?」
「知念は俺のことなんて
待ってくれてないよ」
その言葉にばっと大ちゃ
んの顔をみてしまった。
「だいちゃ…っ、?」
大ちゃんの横顔は何だか
悲しそうで寂しそうで。
「お前は幸せになれよ」
「…?」
大ちゃんとちいと涼介が
あんなことになるなんて
まだ僕は知らない。
「少し寝よっかなあ。」
「…僕も寝よっかな。」
今日のこと、
忘れられたらいいのに。
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