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羽を休めていた鳥たちが、一斉に飛び立っていく。
銃弾が、大蛇の目を撃ち抜いていた。
大蛇は叫び声をあげながら、この場から去っていく。
「おい、大丈夫か?」
鎧姿の男が、ラルクに駆け寄る。
「あ、あぁ…… あんた、誰だ?」
「俺はサイラスだ」
サイラスと名乗った男は、ポケットの中を探る。
そして見せられたのは、騎士の証であるエンブレムだった。
「俺はラルク。あんた、【騎士なのか?」
「あぁ。【ヴァーデス】という騎士団に所属している」
「そんな人が、なんでこんな所に?」
「俺にもわからないんだ。突然辺りが明るくなって、気が付いたらここにいた」
「そうか…… 俺もなんだ。ここは一体どこなんだ?」
「さぁな。分かってるのは、さっきみたいな化け物が他にもうろついてるってことだ。とりあえず、出口を探そう」
ラルクは頷く。
「……えますか」
(えっ……?)
また、あの声だ。
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