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(あ、先生か……)
と妙に納得しつつ、初日から先生と一緒の教室インに若干の冷や汗。
(これって遅刻寸前の人みたいだよね……!わー!!恥ずかしい!!)
フォレンの横を歩きながら恥ずかしさに顔を手で隠す。
それに気がついたフォレンはくすっと笑った。
「遅刻してるみたいって思った?大丈夫だよ。僕たちが来るの早いだけだから。」
「僕……たち?」
複数形なのが疑問に思っていたら、目の前に見える1-bと書かれた教室に入ろうとする影。
「アドミラール!!おはよう!」
アドミラールと呼ばれた影は、こちらに振り返った。
校長と同じ黒い髪。印象も校長や目の前のフォレンに似ているが、足して2で割った雰囲気だろうか。
「フォレンか。……お前も迷子連れか?」
そう言って笑ったアドミラールはルネを見た。ルネもアドミラールを見ると、その後ろに見覚えのある姿。
「あ!エレ!!探したよーー!!」
「ルネさん……!」
二人で再会のハグをする。その様子を見ていた教室の人たちや廊下にいた生徒、さらにはアドミラールとフォレンにまで拍手された。
「わ、恥ずかしい!!」
「見ているこっちが恥ずかしいぞ……ほら、二人とも教室に入れ。」
「はい……。」
「はーい。」
「はーい!」
「……フォレン、お前は返事しなくていい。」
フォレンは「えー」と口をとがらせたが、アドミラールは無視して教室に入った。
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