入学!煌汰路学園!

5/13
前へ
/18ページ
次へ
「人多いなー。これ全員1年生かなぁ。」 ルネがぼそっと疑問を呟くと、エレも「そうですね……」と答えた。 その時、ちょんちょんとルネの肩を誰かがつついた。振り向くと、ピンク色した髪をツインテールに纏めた小さな女の子がにこっと笑っていた。 「きょうはねー、『ちゅうとうぶ』と『こうとうぶ』のにゅうがくしきなのー。だからひとがいっぱいなんだよー!」 その子は「あっ」とまた声を上げると、 「ちゅうとうぶいちねんのサリチェ!さっちゃんってよんでね!」 と自己紹介をした。 「私は高等部1年のルネ、よろしくねさっちゃん!あ、こっちはエレ!」 「よろしくおねがいします。」 エレも笑顔であいさつすると、サリチェはにこにこしながら「よろしくー!」と言った。 この学園は中等部、高等部、大学すべての施設が1つの校舎に収まっており、今日はそのうちの中等部と高等部が合同で入学式だったようだ。 大学はまた別の日に入学式があるらしい。 そのことを思い出したルネは、再び感嘆のため息を吐いた。 「今更だけど、広いよね……」 「そうですね……あ、始まるみたいですよ。」 エレがそう言うので前を見る。数名はすでに壇上の横に設置された椅子に座っていた。
/18ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加