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(う……長い……)
もう眠気との戦いである。だが寝ているのに気がつかれると「こら!」と理事長からのキツイ一撃(魔法)を食らうものだから、おちおち寝ていられない。
しかしもう駄目だと完全にまぶたが閉じようとしたその時。
「……理事長、そろそろ時間です。」
レイドが手を上げて制した。
「おっと、楽しくてつい話しちゃったね……では、皆よい学園生活を!」
―講堂外。
理事長のありがたさを超えて苦痛でしかないお言葉を聞き終えた生徒たち(先生も含む)は、ぐったりしながらそれぞれ割り当てられた教室に向かう。
ルネとエレも中等部であるサリチェと連絡先を交換してから一旦別れた。
ルネとエレは一緒の1-b教室だったので、二人で向かう。
「人混みがすごいなぁー。エレ、はぐれないように気をつけてね。」
「はい、ルネさん。」
「エレー。いる?」
「はい、います……」
お互い居るか確認しながら人混みを歩いていたのだが……
「……あれ?エレ?」
気が付いたらはぐれていた。
「ま、まずいよ私方向音痴って程じゃないけど流石にこの広い校舎の中自分の教室見つけられる自信ないよ……?」
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