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「……勇気?」 「おかーさん!ミナミ知ってるよ」 弟のピンチだと気付いたのか、勇気に対する質問に答えようとする美波。 「美波、ダメよ?お母さんは勇気に聞いてるの!勇気がちゃんと自分で答えなきゃいけないの。」 「は、はぁい……。」 それからしばらく沈黙が続くのかと思われたが、意外にも勇気はすぐに口を開いた。 「……ユウキのなまえがヘンだっていわれた。ユウキなんておんなのこのなまえだって!」 その言葉に母親は、持っていたスプーンをお皿に置いて答える。 「そんなこと無いわよ。勇気ってとってもステキな男の子の名前だとお母さん思うけどな?」 「でも……。」
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