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「すいません。部外者ですけど、中に入れて貰っても良いですか?」
「え!?」
物凄くビックリした顔で俺を見つめる平井さん。
なんだか頬も緊張で赤くなっている。
「やっぱり神聖な練習場に関係無い人が入るのはマズイですよねぇ。」
諦めながら言うと、再び平井さんから「え!?」と驚いた声が聞こえる。
「あ、あー……全然大丈夫ですよ。部員以外の生徒も普通に入りますから。」
何故か更に顔を赤くしている平井さんに若干の疑問を抱きながらも、有希を連れ出す為に弓道場の中にお邪魔する。
「有希ー!
邪魔になるから早く出て来なさい!
るーるるるるるー。」
「俺はキタキツネかっ!」
床を華麗に滑りながら出て来た有希を見て、俺の後ろに立っている平井さんが何か言いたそうにしている。
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