春休み最後の日

13/30
前へ
/296ページ
次へ
3人でトレーを持ちながら出されるオカズを乗せて行く。 ここでさっきの話の続きをする。 「平井さんは紫水さんと仲が良いんですね?」 「あ、あの、よろしければ私の事も春って呼んでください。」 「はい。春さんで良いですか?」 俺の確認に可愛いらしい笑顔で嬉しそうに返事してくれる春さんは、何と言うか純粋だなぁと改めて思った。 「じゃ、私の事も桜って呼んで下さいね!」 「はい。桜さんと有希さんで!」 と、言いながらキョロキョロと周りを見渡す。 なんだ?と思ったら有希が再び近くにいない事に気付く。 「桜さん、あそこです。」 春さんの指差す先には、おかずで出される焼き魚をどれにしようか真剣に悩む有希の姿があった。
/296ページ

最初のコメントを投稿しよう!

934人が本棚に入れています
本棚に追加