宮下桜、経済学部3年

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カーテンの隙間から太陽の光が顔を照らす。 けたたましい音の目覚まし時計なんかで起こされるよりも清々しい目覚めだ。 「ふわぁぁーぁ!」 情けない声を漏らしながらベッドの上で伸びをする。 それを聞き付け隣の部屋から声が聞こえて来る。 「あ、ごめん。 起こしちゃった? まだもう少し時間大丈夫だよ。」 一瞬ドキッとしたが、落ち着いて考える。 そういえば、昨日から圭との同棲が始まったんだった。 「ううん、大丈夫だよ。 っていうか、美味しそうな匂いがするのでもう眠れません。」 まだボーッとした頭をフル回転させて返事をする。 すると、圭がドアを開けて顔を出し可愛い笑顔で尋ねてくる。 「今、パン焼いてるんだけど、桜も朝、トーストで良いかな?」 可愛いなぁ!こんちくしょー! と思ったかどうかは別にして、桜と圭の大学入学3年目の春はこうしてスタートした。
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