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食事した後からはリラックスして翔と話をすることができた。
「真理?」
「ん?どうしたの?」
「昔の話を聞かせてもらってもいいかな?」
翔は申し訳なさそうに言った。
きっと過去を思い出させてしまうことに対して嫌な気分にさせてしまうと思ったのだろうか。
そんな翔に対して私は笑顔で「別に構わないよ」と答えた。
翔はホッとした顔で「良かった」と言い、少し真剣な顔で私を見てきた。
「真理それじゃあ、教えてくれるかな。
あの…最後にもらった手紙について…」
私は黙って頷き、少しの間を空けて話し始めた。
「手紙の内容を話すには、私のことをはじめから知った方がいいと思うの…
翔にはもう隠さないから…」
翔は黙って私の目を見て聞いていた。
「そう…何年も前のこと。
高校に入学して少し時間経ってからのことだった」
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