仲間と絆

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私は止める事も言葉を掛ける事も出来ず、ただ見ている事しか出来なかった。 二人は殴り合いになり、次第に熱が上がり能力を使い始めた。 恋くんは能力を抑制し、桜太を止めようした。 けど、桜太は違った。 能力をフルに出し、殺す勢いで恋くんを攻撃した。 ヤメて欲しい。 もうヤメて! そう言いたかったけど、呆然とし何も出来なかった。 暫くして、恋くんが倒れた。 その時、やっと身体が動いた。 桜太は倒れた恋くんから離れ、私に一緒に行こうと声を掛けた。 私は恋くんの傍に寄った。 傷付いた恋くんを治し、途中で目を覚まし小さな声で私に言った。 「桜太が心配だ。 アイツに付いて行ってくれ…頼む…頼む」 そう言って、意識を失った。 恋くんの治癒が終わり、私は黙って立ち上がった。 「分かった、一緒に行くわ」 恋くんを屋根の有る場所まで運び、桜太と一緒にその場から去った。 寒空の中、予報通りの雪がポツリポツリと降り出した。
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