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その日から私と桜太は大倉貴文率いる"T・P・O・I"に入った。
桜太は同じ紫藤家であり、お父さんを殺した紫藤家に復讐する為の力を身に付けていった。
私は桜太から離れ、能力である"回復"を使って、人の治癒に回った。
何故、こんなに怪我人が居るのだろう。
その疑問も直ぐに判明した。
"T・P・O・I"は能力者自由の為に見境なく犯罪に手を染めている事は知っていた。
それでも、桜太から離れる訳にはいかない。
恋くんとの約束を守らない訳にはいかない。
だから、私を目を瞑った。
そして明くる日。
運命の日が来た。
"天叢雲剣"を奪えと、命令が下った。
"天叢雲剣"は赤潟家が代々護っている刀だと、恋くんから聞いた事があった。
私と桜太は熱田神宮に向かったが、"天叢雲剣"は無かった。
既に恋くんが持っていった後だった。
私は内心ホッとした。
桜太の目は血走っていた。
恋くんと接触したら、絶対に殺す気だ。
そこで私は、真々田千空に助けを求めて"天叢雲剣"を奪おうと計画した。
それなら、桜太を抑えてくれる筈だと思ったけど、裏目に出てしまった。
桜太は恋くんを殺してしまった。
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