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白「俺たち、いつも外にいるよな?
そんな俺達の足は汚れてる。
その足で家主の家にお前は上がった。
だから、怒られたんだよ。」
そう言われた僕はチラッと自分の足を見た。
茶「……うっ。」
前は家猫だったけど、今は野良猫だ。
そんな僕の足裏は昔と全然違っていた。
茶「でっ、でも!
あんなに怒ることないじゃん!」
確かに悪かったかもしれない。
でも、あそこまで怒鳴られることなの!?
苦笑いを浮かべた白猫はかもしれないねと同意した。
だが、言葉は続きがあった。
白「たださ、あの人は少しだけ不器用なんだよ。
俺たちとどう接していいかわからないみたいだから。
それで、あんな強い言い方になったんだよ。
そのこと、反省してたよ。
それに、寂しがってるように見えたよ。」
だからって言うものの、うまく説明出来ない白猫に僕は笑っていた。
白「何で笑うわけ?」
茶「ごめん、ごめん!
なぁーんでもない☆」
なんかこの白猫、あの恐い人のこと庇いたいみたい☆
こうも一生懸命だと、気になっちゃうんだよね!
恐い人のこと。
僕も、ちょっとは悪かったみたいだしね?
もう、仕方ないなぁ!
白猫……って、長いから、白にしよっと♪
白がそこまで言うから、またあの庭に行ってあげちゃうか!
それにあの餌、スッゴく美味しかったもんね!
また食べたかったんだよね♪
ソラさんにもまた会いたいし!
というわけで、僕はここにまた来ることにした。
シキ「げっ!
遅れちまうっ!!!
あのハゲ、遅れるとマジで恐いんだよ!
……行くな?」
突然立ち上がってこの人は慌てだした。
僕たち猫なのに、説明してる。
変な人!
茶「大丈夫だよ☆
ちゃんとまた来るからねっ!」
そう鳴いてみたけど、きっと伝わっていない。
また来るかなってブツブツ言ってるから。
茶「あひゃひゃ♪
明日も来なきゃってば!
そしたら、伝わるよね♪
ねぇ、白も来るよね!?」
白「そうだね。
なぁ、白って……俺?」
隣で食べる白が不思議そうに僕を見てきた。
茶「うん!
あっ、白ちゃんにしようっと!
その方が友達っぽいじゃん☆
僕はねぇ~茶ちゃんじゃ変だもんなぁ……あっ、茶々がいいっ!
よろしくね☆」
庭友達に決定した白ちゃんは呆気に取られていたが、よろしくと口にしてくれた。
男なのにちゃん付けなのって言われたけど、そんなの僕には関係なしだ。
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