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お腹いっぱいのはずだが、茶々は元気に走っていた。
そんな茶々を横目に溜め息を吐き捨てた。
茶「白ちゃん、どうしたの?
言わないがよかったー?」
俺は頭を左右に振ってその場に座った。
そんな俺の隣に茶々は寄ってきた。
白「明日だなぁ…って。」
茶「あっ!」
そう、明日。
明日が茶々曰わく基本的に聞こえる曜日だ。
茶「うーん……明日は来るの止める?」
白「いや、来ないと。
茶々、家主と明日も来るって約束しただろう?」
茶「そうだけど~……白ちゃん、大丈夫?」
白「大丈夫も何もないよ。
猫には猫の、人間には人間の世界があるんだからね。」
いきなり茶々はにゃーと叫び、俺に抱きついてきた。
白「うおっ!?」
茶「遊んでってば!」
茶々、気遣ってくれてるのかな?
茶々の優しさに感謝したのは一瞬だった。
単に遊びたかっただけじゃないかと思うくらいに、茶々ははしゃぎ倒した。
俺はぐったりだ。
その時、俺は何も知らなかった。
まさか茶々が大きな勘違いをしているなんて、微塵も思っていなかった。
むしろ彼女とそんなプレーを楽しんでくれていた方が、何倍も何十倍も家主は幸せだと思わされるなんて。
茶「鬼ごっこ、楽しかったねーっ♪」
もう二度とやりません!
俺はクルッと丸まって、ゴロンと転がる茶々を睨み付けた。
が、効果はないようだ。
茶々は楽しげに笑っていた。
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