甘い香り【Ⅲ】

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------- ----- 「無理させちゃったな…」 あどけない顔で眠る文香の頬を手で摩りながら、そっと呟く。 文香、初めてだったのに 俺、がっつき過ぎたよなぁ… 俺は文香の身体を何度も求め、窓から朝の光りが差し込み始めた頃には、文香はとうとう意識を失い、そのまま眠ってしまった。 麻薬だな……この身体は… 全裸で横たわる彼女の身体を撫でて、そう実感する。 何度求めても、またすぐに欲しくなる。 無防備な寝顔を見てたら、あんなに妖艶な色気を放ち、俺を夢中にさせたなんて、信じられない。 俺はそっと彼女を抱きしめ、彼女の頬にキスをした。 可愛い可愛い俺のうさぎ もう逃げられないからね 覚悟してね まどろむ意識の中、愛おしい文香を腕の中に閉じ込めた。 「うさぎちゃん、ご馳走さま…」 そう囁いて、俺は幸せな眠りについた。 彼女の甘い甘い香りに包まれて… † end † ・
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