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「…で、将さん、いつになったら、離してくれるんですか?」
「う~ん…もうちょっと」
腕の中にいる文香にべったり引っ付き、彼女の頭にスリスリ頬擦りする。
文香の髪って柔らかいなぁ…
「もう!こんなだから、千夏達も呆れて帰っちゃったんですよ!」
「…いーじゃん。アイツら邪魔だったもん」
「邪魔って…あたし達のことを心配してくれてるのに…はぁー…」
文香は溜息をつきながらも、ちょこんと俺の胸に顔を埋めた。
あぁ…ホントによかった。
文香を、またこうして抱きしめることが出来て
こんな調子だから、昨日からいろいろと協力してくれた智紀や橋本、高峰先生は、一晩泊まりはしたものの、朝には早々と帰って行った。
「だから…人前だからさぁ。
激甘モードが制御不能か!!」
「人前でベタベタベタベタ…
ウザい!ムカつく!
文香!こんな奴、やっぱり振っちゃえばよかったのに!」
「…文香ちゃん、軟禁生活、くれぐれも頑張ってね。
イケメン君、文香ちゃんは病み上がりなんだから、ほどほどにね」
…と、ろくでもないことを言い残して。
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