甘い一週間

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俺が浴室から出て来ると、先に風呂を済ませていた文香が、クッションを抱いてソファーで寝ていた。 「文香…風邪ひくよ」 文香に声をかけるけれど、全く起きない。 初めて俺ん家に来た時もそうだったが、文香は一度寝るとなかなか起きない。眠りが殊の外深い。 「仕方がない眠り姫だな…フフッ」 文香の寝顔を眺めていると、自然と顔が緩む。 あどけない顔なのに、この色気あるぷっくりした唇が堪らないんだよねぇ 襲っちゃいたいけど、熟睡してるからなぁ そんなことを考えていると 「…しょ…さ……」 文香が、寝言で俺の名を呼び、泣きそうな顔でクッションをグッと抱きしめた。 「本物の俺はこっちだよ」 俺はそう囁いて、文香の頭を撫でると、文香の表情がふっと柔らかくなった。 文香の中で、まだ、あの二日間の傷が影を落としているのかもしれない。 文香は、精神的にも体力的にも、俺と比べたら何倍もダメージを受けたはずだから… 今日はゆっくり寝かせてあげよう そして、俺は文香を抱き上げ、寝室へと入っていった。 【本日の教訓:男の夢はとりあえず後回しで、文香を癒すべし】 ・
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