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【6日目：文香と写メ】
｢お願い！一枚だけ！｣
文香が手を合わせて俺を拝む。
｢やだ｣
｢え～！一枚だけ！ね？｣
｢や～だよ｣
｢意地悪！｣
｢意地悪なのは、文香でしょ？
俺が写真嫌いなの知ってて｣
｢うｯ……そうなんですけど…｣
そう…文香が俺に拝み倒してねだっているのは、俺の写真…っていうか写メ。
新しく買った携帯の待受画面を、俺の写メにしたいらしい。
しかし、俺は大の写真嫌いだ。
昔から、この容姿のお陰で、無断で俺の写真を撮る奴が後を絶たず、非常に迷惑を被ったからだ。
｢あぁ～あ、将さんの写メが欲しかったのになぁ…
こっそり撮ろうと思っても、四六時中、二人べったりだし…
寝顔撮ろうにも、あたしのほうが先に寝ちゃって、将さんより後に起きちゃうし｣
なるほど…そんなに欲しいのか
っていうか、その口ぶりだと、前の携帯は隠し撮りしてたな
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