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「…そんなに俺の写メ欲しいの?」
俺が尋ねると、コクコクと文香が首を縦に振る。
「何で?」
「だから、待受に…」
「じゃなくて…うーん。
どう言えばいいかな?
俺を待受にしてどうするの?」
「え?どうするって…
会えない時でも、いつでも将さんを見れるでしょ?写真だけでも」
「そっか。そーいうことか」
「あの…写真って、普通そういうものでは…」
「ふーん…俺にとって写真は嫌な物でしかなかったからな~。
勝手に盗撮されたり、勝手に写真を売買されたり、勝手に雑誌に投稿されたり、勝手にオーディションに申し込まれたり、勝手に…」
「ま、待って!!あたし、そんなことしませんよ!?」
「アハハ!そんなこと解ってるよ」
「だったら…」
「うーん。だけど、抵抗があるんだよなぁ」
「…他にも理由があるんですか?」
そう文香に聞かれて、胸の奥がキリッと痛む。
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