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「それって、同棲ってことですか?」
「そうだね」
文香はちょっと考えて、俺をまっすぐ見た。
「その気持ちは嬉しいけど…
駄目!無理です!」
文香にしては珍しく、スッパリすっきり言い切ったから、俺は凄く衝撃を受けた。
「な、何で!?」
「まだ親に世話になってる学生の身だし…」
「でも、ルームシェアっていうことにすれば、親の金銭的負担は減るよ?」
「そうですけど…やっぱり駄目!」
即答する文香に、俺はショックを隠しきれない。
文香の普段の優柔不断はどこに行ったんだ?
俺は、たいして悩みもせずに結論を出した文香を呆然と見る。
ここまで即答するということは、俺と生活すると、堪えれない何かがあるということだろうか?
「この一週間で、俺、何か気に触ることしたかな?」
俺は気になって質問したら、文香は首を横には振ったけれど、何故か真っ赤になって俯いている。
何だ?俺、何かした?
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