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「文香…
何かあるなら、正直に言って」
俺が真剣な眼差しで文香に言うと
「だって…だって…
あたしの体力が持たないから!」
「は?」
な、何の話?
「あ、あたし、今日はとりあえず帰って寝ます!で、では!」
「え?は?あ!待って、文香!」
鳩が豆鉄砲食らった状態の俺の隙を付き、真っ赤っかな文香は、あっという間に帰ってしまった。
俺は、文香の突拍子もない発言とともに取り残されて、呆気に取られる。
同棲の話から、何故か文香の体力の話?
文香の体力が持たないって……
「アーハッハッハ!!
あー!そういうことか!アハハ!」
俺は、やっと文香が言いたいことが解って大爆笑。
そういえば、この1週間、文香を昼夜問わず、欲望のなすがまま抱いていた気がする。
「クックックッ…俺の体力に恐れをなしたってことか」
確かに、文香が絶えず傍にいるから、はめを外しすぎたかも。
それもこれも魅力的な文香のせいなんだけど…
さっきの文香の慌てっぷりを思い出し、ついついニヤけてしまう。
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