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「ちょっと、あんた達、白昼堂々いちゃつかないでよ」
「あ!千夏ーッ!!」
振り返ると、ため息をつきながら呆れ顔で俺達を見る橋本がいた。
「相変わらずバカップルねぇ」
「千夏、久しぶりに会うよー!」
文香はスルリと俺の腕からすり抜け、橋本に抱き着く。
面白くないな…
すると、俺の気持ちを見透かしたように、橋本が勝ち誇った顔で俺を見た。
相変わらず、ムカつく…
「千夏、モデルの仕事どう?」
「ん~?アタシみたいなのばかりで、気持ち悪い」
「何それ?」
「異様に気が強いのばかりってことだろ?」
「フンッ!アタシには負けるけどね!」
そう。橋本は今、モデルの仕事をしている。
実は、昨年の学祭のミスコンで目に留まり、大手モデル事務所からスカウトされたからだ。
スカウト当初は、橋本は全く相手にしてなかった。
しかし、智紀がモデルの仕事を勧めたのだ。
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