甘い青春と旅立ち【Ⅰ】

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「そう言えば、文香。 何でこんなとこで泣いてんの?」 橋本が涙目の文香を覗き込む。 「あ!あたしね!SMASHに内定決まって、嬉しくて!」 「え?あのSMASHに!?凄ーい!」 「ありがとう!」 またも女同士で抱き合い、喜びを分かち合っている。 俺の楽しみを…橋本の奴め… 「チッ!橋本、抱き着くなら、彼氏に抱き着けよ」 「あら?崎村さん、嫉妬深い男は嫌われますよ?」 「文香は優しいから、どんな俺でも許してくれるんだよ」 「フンッ!その奢りが、今に痛い目に合うわよ!」 「も~!何で二人はいつもこうなるの~?」 オロオロする文香を真ん中にして、俺と橋本は睨み合い。 久しぶり会っても、やっぱりコイツはムカつく! 橋本とは、文香を巡る小競り合いばかりだ。 文香は俺のものなんだから、いい加減、文香離れしろっつーんだよ。 ・
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