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「千夏も今日はサークル出るんでしょ?」
「うん。やっと、仕事が一段落したからさ!」
「忙しそうだねぇ」
「なんか、冬の特集記事で、今まで鬼のように撮影が入ってたからね」
「うわぁ!なんか、カッコイイ!」
文香が羨望の眼差しで、橋本を見ている。
「全然かっこよくなんかないよ!
嫌味言ってくる奴とかいるし…
結局、女の戦いの場だね」
「そっか…やっぱり大変そうだね
卒業しても続けるの?」
「とりあえず続けるつもり。
撮影自体は、たくさん服着れて楽しいからさ」
「千夏の就職先はモデルかぁ」
「そういうことになるね。
……藤沢さんは?」
「俺は、K出版社に内定貰った。
目指せ!編集長ってとこか?」
「智紀が出版社って意外だったな」
「将だって、あのR=D(アールディ)だろ?お前がIT会社ってほうが意外」
「そうか?」
「だって、ネットとか、そんな興味ないじゃん」
「まーね。入社までに少しは勉強しとくさ」
俺達は、学校に来ないようになった分、それぞれで社会への旅立ちの準備をしていた。
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