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「ふーみか!ふーみーかッ!」
俺は文香の目の前で手の平をヒラヒラし、指パッチンを数回すると、文香はハッとして、目をパチパチと瞬きした。
現実逃避から戻って来たな…
そして、口をパクパクさせたかと思ったら
「やだ!やだやだ!絶対やだーッ!!
何でまた、あたしがももりんに!?
それに、それに……うさもも様の恋のお告げって何!?」
佐藤が提案した内容をまくし立て、いきり立っている。
「まずは、昨年のリアルももりんの評判が根強く、『今年もやってほしい』とリクエストが多数寄せられ、
そして、相変わらず、三田さんにメロメロな崎村さんを至る所で目撃されているので、メロメロパワー都市伝説も、昨年から一向に衰えることなく…
今や都市伝説は、うさもも様に会えるだけで、恋愛運が向上するとまでになってます」
学祭担当の小林が、文香の疑問に沈着冷静に解答した。
そう…
うさもも様都市伝説は、単なる噂のレベルを越えて、ここら辺一帯の女子高生の信仰のようになってきているのだ。
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